RD-1000の元の仕様は前が52/42Tのダブル(レストア時にインナーを39Tに変更)、後ろが13-21T(13-14-15-17-19-21)の6速でしたが、これはピュアロードの高速寄りの設定で自分の脚には合っていませんでした。なので駆動系の近代化に合わせてギアレシオの見直しを行います。
こちらが先に入手した現行シマノ105のコンパクトクランクFC-5750S(50/34T)。後ろにそこそこワイドなスプロケを使えば大抵の登りをカバー出来るようなギア比を稼げるため、ここ数年で一気に普及してメジャー化しました。
一時は普通にダブルで行く方向に傾いたのですが、元がMTB乗りなこともありフロントのトリプルも試してみたくなりました。ダブルとトリプルを比較すると以下のようになります。
トリプルに対するダブルの長所は
- ギアの枚数の分だけダブルの方が軽い(数10〜100g程度)
- ダブルではリアディレイラーにショートケージが使えるので変速レスポンスが上
- 左右クランク全幅(Qファクター)がダブルの方が狭く膝への負担が軽くなる傾向
- ミドルギアの守備範囲の広さとそれによる使い易さ。
- 小さなインナーギアにより軽いギア比への対応が容易
- リアをワイドレンジにする必要がなくなる為、スプロケをロード本来の繋がりの良いクロウスレシオのままで使える
- それによりケイデンスの維持が容易になり心肺への負荷もコントロールし易くなる
レイダックの今回のカスタマイズでは、元々の競技志向のピュアなロードバイクというよりも、どちらかというとロングライドの快適さや乗り心地を重視したコンフォート系に振ることにしたので、トリプルの快適性能は魅力的です。基本的にトリプルの場合、市街地やCRの平坦区間では前はミドル固定で済み、後ろの変速だけで大半の局面をカバー出来てしまいます。またアウターxローやインナーxトップの「タスキ掛け」にもならないので、ミドルでは後ろをチェーンや歯に余計な負荷を掛ける事無くスプロケの端から端まで連続してきっちり使えます。これは体験すれば分かりますが想像以上に快適です。ロードのトリプルはQファクターの問題により人を選ぶ傾向も有りますが、自分の場合はMTBでの長期の使用歴と実績が有るのでまず大丈夫でしょう。
基本的にシマノの現行世代でダブルとトリプルを変更する場合、クランクセット+FD+RD+チェーンの4つが変更になるので途中で変えるのは無駄が多く大変です。STIレバーの場合は左の前側もトリプル用とダブル用が現行では別設定ですが、コマンドシフターの場合はフロント変速はWレバー同様の無段階フリクション(軽いラチェット感有り)なのでどちらでも大丈夫です。今回は正式にどちらかに決める前に中古のトリプルクランクでテストしてみる事にしました。
そんな流れで年末に中古のスギノ製トリプルクランク、RD2T(48/38/28T、クランク長170mm)を入手。一応バラして綺麗にはしましたがミドルとインナーの歯先に痛みが目立つのと、素朴過ぎるギヤプレート形状のため(変速ポイントのピンは有り)見た目は良いですが肝心の変速性能がイマイチ芳しくなく、テスト後は再放出の予定です。調べたところ9速時代の製品のようですが、テスト環境の10速チェーンでも実用の範囲内で使えました。チェーンラインをロードトリプル標準の45mmにするには幅113mmのスクエアテーパーBBとの組み合せが必要です。
ギヤの摩耗やクランクのメッキに小傷など、使用感が結構有ります |
分解清掃中 |
そこそこ綺麗に |
0 件のコメント:
コメントを投稿