2014年7月29日火曜日

スコーピオン2014 製作編2 オイルダンパー他

車体組み立ての続きです。個人的に大好きでかなり拘って使い続けて来た外径10mmサイズの新ダンパーについては結構詳しく書きました。

リアガード
ナット埋め込み用の加工が追加されていて便利になりました


ギアカバーがきっちりしっかりと被る様になったのも大きな改良点です。旧キットでは歪んだりずれたりして大変でした。

ロールケージ取り付けの2.6x12mmネジが長めのため、ねじ込むのが少し大変です。そのような場合はシリコン系のグリスを薄く塗布して作業しています。ねじ込んだ後にケージが斜めになり易いので傾きを見て修正します。

後期スコトマ系のダンパーサイズを元に再設計された新ダンパー。シリンダー内部の加工精度は以前よりも明らかに向上していてつるつるでした。(以前は深めのヘアライン状の傷と段差が有った)

また今回のシリンダーは、ストローク後期に粘って底付きしにくい様に、奥に行くほど僅かに狭くなる設計になっているそうです。

旧キットでは金属製だったピストンも今回は樹脂製に。金属同士の擦り合わせよりも滑りは良くなるので歓迎です。

ただ、開封してみると写真で0時の位置の小さなDカット部分にランナーから切り放した際のバリが残っていたので、取り除きました。削り過ぎて流量が変わらない様に注意しました。


また今回からフロントは穴空きタイプのピストンになりましたが、良く観察するとEクリップが僅かに塞いでいる様子(写真左)。なので右の状態に揃えて組み立てました。走行で動いてしまうかもしれませんが様子を見ます。

今回の改良で良くなった点を更に二つ。一つはシャフト支持の為の樹脂スペーサーの追加でシャフトが首振りしにくくなった事。

もう一つは、ピンセットの位置のスペーサーです。ピストンより若干大きいのでシャフト保持の役目を果たしています。

#これ実はかなり重要な改良だと思います。旧型では全伸びの時のピストンがOリングを押して潰してしまう構造上の欠点が有り、それが動き出しの渋さの大きな原因だったからです。このスペーサーはそれを防いでくれます。


今回、効果のほどは不明ですが新品時のシリンダー内部にドライファスルブでフッ素樹脂コーティングをしてみました。多分シリコンオイルに溶けてしまうと思いますが一応。

おなじみの付属専用工具
プレス部品なので嵌め易さに裏表の違いが有ります


バリ取り

ショックシール用の透明樹脂リングのはめ込み手順、私のやり方をご紹介

1.シリンダーキャップ側にシールをまず載せて

2.ショックボディに押し込みながら軽く締め込んでやると(ずれや噛み込みに注意)

3.この位の位置まで押し込めるので

4.後は親指の爪などで両側から押し下げて最後まで押し込むことが出来ました

今回の改良点の一つ:スプリングストッパーが丈夫になりました。

オイルは溝切り下の境目辺りを目安に入れています

キャップを上に寄せた状態でシリンダーにピストンを沈め、上下に動かしてエア抜きを行います

その後は締め込みとピストンの押し込みを繰り返し。
オイルが抜けにくくなったらまたちょっと緩めて押し込んで…を気長に繰り返すと良いです。
今回の物は最後まで押し込むのはかなり難しい様子で、写真の数ミリ反発くらいの位置で終わりにしました。走行に伴ってオイルの抜けも生じるので。


組み上がりました。旧ダンパーと同様の外観を保ちながら動作は大幅にスムーズになっていて感動しました。
折角ならオイル排出用のキャップの溝切りは欲しかったかも。

リアホイールハブは固定方法が変わって脱着し易くなりました。(以前はテーパー勘合式)この芋ネジと固定ピンが一体になったパーツのアイデアには脱帽です。

リアサスへのベアリングの圧入もギアボックスと同様に行いました。

傾かない様に慎重に。

Fサスピポット周りの組み立て。潤滑は今回鉱物系オイルにしました。

ボールポイントビスを「x.xmmの突き出し長さになるように」のような指定のされている箇所を組む際の手順をご紹介。
1.まず長さを合わせる
2.それからボール側を工具で固定しつつ
3.ナットを土台に対して締め込んで固定する
という手順で行うと一発で確実に決まります。ありふれた基本技の一つですが一応。


各所で問題が報告されていたリアドライブシャフトのストローク途中での引っ掛かりですが、総合的に検討した結果、T2さん情報にあるように内側ポスト下にワッシャーの追加で対処するのが最も簡単かつ効果的だと判断しました。(0.5mmワッシャーを1枚または2枚)
リアアームの取り付け角度が変わりキャンバーが変化するので本来はセッティング要素の一つですが、個人的にはスコピにはポジキャン設定が最適だと考えているので好都合でした。

8/3追記:製造時のばらつきでこの方法だけでは不十分な場合も有るようです。

ワッシャー1枚だと僅かな引っ掛かり感は残りますが、走行で解消するレベルだと思います。

変更後のキャンバーはこれくらい。まだ若干ネガ方向寄り。

リアダンパー支持部の樹脂パーツ。以前はゴムブッシュ留めだったので、ここも進化して動作が良くなりました。

Fサスアーム組み立て。ここは走行性能確保の為に意図的にガタを与えているとも聞きましたが、今回のキットは以前の物よりガタやクリアランスは小さくなっている様に感じました。アライメント調整がし易くなるので歓迎です。

ボールエンドの樹脂パーツ
LA型番なので旧レーザー系からの流用ですね


樹脂へのねじ込みの際にはシリコン系グリスを塗布しています。

キャスターブロックも今回はナット周りが肉厚に成形されていてより頑丈になったようです。これならOPの削り出し品ではなくてもそれほど壊れる心配は無さそうです。

この位置はネジロック剤のみで固定するしかないのですが…

テストとして外形の小さい2.6mm用ワッシャー(t=0.5)を2枚挟んでみました。ボールエンドと干渉しないかは取り付け後に様子を見ます。

シャシー完成

フロント周り
ステーを後ろ側で広いハの字形に取り付けたのでボディ装着時のクリアランスは向上しています。今のところ前1枚後ろ2枚の構成ですが、ボディ完成後に再調整の予定です。

8/3追記:今は前無し後ろ2枚ですがまだ広げた方が良いので、長めの2.6mmビスを入手してやり直します。


2 件のコメント:

  1. 豊富な写真と説明、RC誌の別冊として出せそうな程の内容ですね。
    長年のスコーピオン愛が溢れすぎてダダ漏れ(・∀・)

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    1. はい、駄た漏れ気味です。
      ただ旧ダンパーの下りは気のせいかもなので今度再確認して見ます。

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